Q5 Surface Splattingとの違いはなんですか?

A5 (高桑)Surface Splattingの論文に、EWAフィルターによる格子模様のレンダリング画像があります。ソース画像が既にボケている理由には言及しませんが、EWAのレンダリング画像は、ソース画像に対し明らかにボケています。一方、MicroPointの格子模様サンプルを見れば分かる通り、エッジのボケはありません。MicroPointでは、オブジェクト空間からスクリーン空間への変換に際し、一切のフィルタリングを行わず、ピクセル領域における正確なオブジェクトの占有率が求められます。その後、スクリーン空間の高周波成分(占有率100%未満)は低周波成分に正規化(占有率100%)され、レンダリングされます。その結果、ピンホールカメラのようなシャープな画像を得ることができます。

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Comments: 2
  • #1

    蓮池曜 (Monday, 23 July 2012 18:41)

    「ピクセル領域における正確なオブジェクトの占有率」を計算する計算コストが大きければ意味がないのですが、そのコストが小さいわけですね?

  • #2

    高桑昌男 (Monday, 23 July 2012 18:59)

    コストは、マイクロポリゴン変換と基本的に変わりません。ただし、Q2に対する回答の通り、テクセル、法線などの分散により、細分化される分、マイクロポイント数は増えます。が、スーパーサンプリング、フィルタリング、法線補間などに纏わる処理は全て不要になるので、実質的コストは無視できます。基本アルゴリズムが単純なため、ベクタライズや並列処理が比較的容易にできます。

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